わかりやすい経済の入門本ならこれ!!
最近は「教養」という言葉をよく目にするようになりました。
と言っている僕自身も、ついつい「教養」という字に目を向けています。
そんな教養大好き人間の僕ですが、最近はやたらと「哲学」の本について書いてきました笑
そして今回は、「教養」の一つと言われるジャンルである「経済」についての本をご紹介します!
僕は月に一度だけ本を買うことを自分に許可しているのですが、
そのとき急に経済についての本を読んでみたくなり買った本の一冊です。
ちなみに3月分は6冊ほどまとめ買いをし、まだまだ残っている状況です。笑笑
以前買った本も残っているので、しばらく書評には困らないかと!笑
と、他の本の話はさておき、早速内容に入っていきましょうか!
作品概要
題名:経済学の名著50冊が1冊でざっと学べる
著者:蔭山克秀
出版:KADOKAWA
感想
アダム・スミスの『国富論』、マルサスの『人口論』に始まり、
リカード、ケネー、ケインズ、マルクスなどなど、
有名どころを題名の通り「ざっと」紹介してくれていたという印象です!
アダム・スミスやマルサス、マルクスにケインズあたりでさえ、
「ああ、なんか中学校と高校でやったな〜〜」
程度の知識しかない僕でしたが、
とてもわかりやすく経済学の基礎が書かれていました!
ただ注意したいのは、この本に書いてあることは「経済学についてそのもの」ではなく、
「その本に何が書かれているのか」ということと「その人は何を言いたかったのか」であることです。
と言っても、「経済学とは?」と聞かれると、僕もよくわかっていないというのが本音なのですが、、
そうですね、例えをあげた方が早いでしょう。
僕は読みながら「なんかピンときた!」という場所に付箋を貼っているのですが、
今回最も付箋が貼られたのはハイエクの『隷従への道』という作品の紹介部分でした。
このハイエクの『隷従への道』の紹介を例に説明していきますね!
まずは 『隷従への道』でハイエクを書くことでどのようなことを意図したかを述べます。
『自由放任主義の申し子たるイギリス人に、自由放任主義を勧めた』と紹介しています。
当然、「おいおいおかしくないか」となるわけで、ここを議論の口火にしています。
うまいですね〜
そしてそのような事態となった時代背景を説明してくれます。
『当時のイギリスは、空前の社会主義ブームだった。これは、アメリカがイギリス人のケインズの理論を実践した「ニューディール政策」をとったことによるもので、加えてこの時代の考え方では、「社会主義とファシズムは真逆の思想である」というものだった』
これに対してハイエクは、
『社会主義とファシズムには強い共通性があり、社会主義政策である「計画経済」は「万能薬」であるどころか「毒」である。その先にあるのは自由を捨てた「隷従への道」だけだ』
とします。
この後、「なぜイギリスで社会主義が流行ったのか」ということと、「社会主義の行く末がファシズムとなるメカニズム」が紹介されています。
そして最後に、
『計画経済は労働の対価として、お金の代わりに衣服や住宅、食料などを与えてくれる。しかし、「選択肢の自由」とは「経済の自由」であり、お金がない、つまり経済の自由がない世界では、人の自由は奪われてしまう』
というハイエクの主張をまとめています。
このように、
「自由放任主義とは〜」や「社会主義というのは…」というような、それぞれの用語を深く説明するようなものではない、
ということを言いたかった!笑
その分というわけではありませんが、例に挙げたようにそれぞれの人の考え方を通して経済用語を学ぶことはできますし、
そこから自分の中で別の考えと結びつき、新たな考え方が湧いてくる、なんてこともあるかもしれませんね!
そしてもう一点、注意というわけではありませんがお伝えしておきたいこととして、
当然著者の蔭山さんの解釈あっての説明であることを忘れてはいけないです。
言ってしまえば、「蔭山さんが実際に読まれたことによる要約」を読んでいると言ってもよいですので。
加えて、50冊紹介はされていますが、うち15〜20冊は1、2ページのみしか書かれておらず、本当に「ざっくり紹介」になっています。笑
この短いものたちは、「え、これだけ?!」感が結構ありますので注意です。笑
と、、注意注意と書きましたが、
全体としては最初に書いたようにとにかくわかりやすいですよ!!
図や絵を使って説明してくれている部分もありますし、
言葉も専門用語を簡単すぎず、けれど難しすぎないちょうどよいところに噛み砕いてくれている印象です。
「専門用語のかっこいい雰囲気を残しつつわかりやすく伝えてくれている」
みたいな!笑
さすがは代々木の講師さんです!!
総評としては、
『最近流行りの「リベラルアーツ」として、そして社会人としての知識・ウンチクとして頭に入れるには十分!』
『「経済学」の「"け"の字」を知る最初の本としては十分すぎるほどわかりやすいものだった!』
というところでしょうか!
まとめ
ということで、今回は「経済」にフィーチャーした作品を読んでみました。
哲学同様、「なかなか触れないけど、知っていると世の中をより面白く見ることができる」シリーズとして僕の中にインプットされました。笑
どうやら経済学の方のも、知識の触手が伸びていきそう。。笑笑
と、僕はこんな感じに興味を広げてもらえました!
「何か新しい分野に手をつけてみたい」
「社会のことを知るならまずは経済からかな」
など、
ちょっとしたきっかけや興味でもよいのでこの本を手にとってみると、
新しい知己に出会えること間違いなしですよ!!